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【代表飯島の歴史シリーズVol.4】

【代表飯島の歴史シリーズVol.4】

代表の飯島がどのようにしてプロジェクトマネジメント(PM)を極めていき、そこに至るまでの歴史ストーリーを少しずつご紹介していきます。それでは早速いきましょう!!

出会った「営業プロ」の社長、

システム開発の光と影、営業の面白さと苦労

※Vol.1からご覧したい方は https://ict-solution.co.jp/column/1242/ をご確認ください。

「一緒に起業しませんか?」

ある日、フリーランスエンジニアからこんな提案を受けました。もともと独立の意志が強く、営業職に転職した経緯もあった私にとって、この話は非常に魅力的でした。そこで私は、社長に内緒で起業の準備を始めることにしました。

IT業界では、初期コストが低いためフリーランスエンジニアや起業家が多く存在します。私のように「一緒に

起業しよう!」という話が持ちかけられるのは珍しくありません。しかし、「5年以内に8割の会社が倒産する」というデータが示すように、成功は簡単ではありません。私は世間知らずだったため、そのリスクに気づかず、フリーランスエンジニア数人で起業することに決めました。

社長にバレた独立の動き

秘密裏に独立準備を進めているつもりでしたが、実際には社長には全て筒抜けでした。情報をリークする社内関係者がいたのかもしれません。そして、ある日突然、社長から「解雇通告」を受けることになりました。最初はとぼけるつもりでしたが、すぐに全て筒抜けであることが雰囲気で分かり、抵抗することなく同意しました。

即日会社を去るように言い渡されましたが、1ヶ月間転職準備のための給料が支給されることになりました。社長のせめてもの餞別だったのでしょう。こうして、IT業界で最初で最後の正社員として勤務した会社をクビになったのです。

起業の挑戦

私に残された選択肢は多くありませんでした。「1ヶ月以内に新会社で売上を立てること。」これが唯一の道でした。生活費を確保するために、最低でも月20万円程度の売上を作り出す必要がありました。再就職も考えましたが、プライドが許さず、開業資金も使ってしまったため、退くことはできませんでした。

幸いにも営業経験があったのである程度のツテはありましたが、関係を深く築けていたわけではありません。新しい会社と契約してくれる取引先を見つけるのは容易ではなく、多くの取引先にアプローチしましたが、タイミングが合わず苦戦しました。しかし、ある外資系企業との商談がトントン拍子に進み、初月から100万円の売上を確保することができました。

現場での挑戦とスキルの向上

SAP技術者の単価が高いことも幸いし、何とか再就職は免れることができました。経営が軌道に乗り始めると、私自身も現場に出る決意をしました。技術者としてのスキルを磨くために、サーバー構築保守案件に取り組み、インフラエンジニアとしての技術を高めました。

突然の試練

順調に進んでいた経営も、1年後には試練が訪れました。ネットワーク保守のSES契約をしていた中堅SIerの部長から突然電話がありました。

「飯島さん、今すぐ弊社へお越し頂けますか?」

20時半過ぎに呼び出され、オフィスに向かうと、部長は厳しい表情で切り出しました。

「飯島さん、あなたの会社のAさんがブログを書いているのをご存知ですか?その内容が現場批判にあたるとして、御社との取引を解除させて頂きます。」

その時、私は経営者としての知恵もなく、ただ呆然と受け入れるしかありませんでした。結果、全ての社員がこの会社の契約で稼働していたため、売上がいきなりゼロになる事態に陥りました。

経営の失敗とその教訓

私は、経営に専念するために自分自身が常駐していた案件から撤退していました。そのため、突然の収入ゼロに直面し、内部留保もなく、個人としての余剰資金も全くない状況でした。こうして、初めて作った会社は2年ほどであっけなく倒産しました。

残ったのはわずかなお金と多額の借金、そして例えようもない喪失感でした。事務所を引き上げ、一息ついた私は再び暗闇の中へ引きこもることを余儀なくされました。

本章のまとめ

  • IT営業としての熟成と技術への関心の高まりから、SEを目指すようになる。
  • 突然の「クビ」宣告と開かれた経営者としての第一歩。
  • 一度軌道に乗せるも、経営の原理原則を無視したため、あっけなく倒産。

この経験を通じて、経営者としての資質やリスク管理の重要性を学びました。次回は、この経験を基にどのように再起を図ったかをお話ししたいと思います。

代表飯島の経験が凝縮された書籍、

IT業界の7割の人が誤解している「プロマネ成功の秘訣」~なぜ、あなたのプロジェクトは失敗するのか?

どのように自己の専門分野を確立し、プロジェクトマネージャー(PM)として極めていったのかを、生き生きと描かれています。読者の皆様には、この書籍を手に取り、自分自身の可能性を広げる一助としていただければと思います。興味を持った方は、是非本書を一度手に取って読んでみてください。