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プロジェクトマネージャー(PM)に向いている人とは(後編)

プロジェクトマネージャー(PM)に向いている人とは(後編)

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成功者の素質を持つPMとは?

前回までのおさらい

  • PMはスーパーマンである必要はない。
  • PMは「伝える」「聴く」「共感する」仕事である。
  • PMBOKを知っているだけでは、プロジェクトは成功しない。
  • PMは技術者の延長ではない。
  • PMの素質がある人は、成功者の素質を持った人である。

今回は、成功者の素質を紐解いて、PMに適した人材育成のポイントについて考えてみます。

成功者の共通法則

まずは前回少し触れた成功者の特徴について、おさらいしてみます。

成功者の共通法則

  • 人のためになることが成功につながる。

成功者がしている習慣

  • とにかく成功本を読む。
  • 「時間」「お金」「人間関係」「健康」を管理する。
  • 夢・目標を紙に書く。
  • 人生の意義(幸せの定義)を考える。
  • 「目的」「原因」「結果」の世界を知る。
  • 失敗を恐れない。
  • ポジティブシンキングに徹する。
  • 周りに感謝する。
  • 必要な知識を身につけて、行動する。

何かを達成したいときは、既にそれを達成している人から学ぶのが鉄則です。つまり、既に得たい結果を得ている人を研究するのが基本です。しかしながら、成功者の研究は進んでいますが、PMの理想像については、まだ研究が深く進んでいないのが現状です。

そこで、成功者の特徴をベースにPMの素質を定義してみました。

成功者の共通法則をPMに応用する

  • 人のためになることが成功につながる → ステークホルダー(顧客、ベンダー、社内)のためになることが、プロジェクト成功につながる。
  • 成功者がしている習慣
    • 成功本を読む → PMの本を読む。
    • 「時間」「お金」「人間関係」「健康」を管理する → 健康以外はPMBOKの基準に基づいて仕事を組み立てる。
    • 夢・目標を紙に書く → プロジェクトの目的、目標を紙に書く。
    • 人生の意義(幸せの定義)を考える → プロジェクト成功の定義を考える。
    • 「目的」「原因」「結果」の世界を知る → 「原因と結果の法則」に従い、全ての結果は自己責任として受け止める。
    • 失敗を恐れない → リスクをしっかり把握し、理解した上で、失敗を恐れずチャレンジする。
    • ポジティブシンキングに徹する → プロジェクトや関係者に対して楽観的に考える(リスクを無視せよ、ということではない)。
    • 周りに感謝する → プロジェクトの成功は、PMだけの功績ではなく、メンバー全員の協力のおかげ。
    • 必要な知識を身につけて、行動する → 知識を得るだけでなく、現場で実践すること。

いかがでしょうか?意外とぴったり当てはまりましたよね(笑)。

結論

PMの仕事はプロジェクトを成功に導くことです。だからこそ、成功者のマインドと習慣を持った人がPMに向いていると私は考えています。成功したことの多い人はさらに成功し、失敗ばかりしている人はまた失敗する。失敗を恐れずチャレンジする必要があるのは、失敗を失敗のままにしないためです。

教育や育成プログラムも、これを意識して設計することが重要だと認識しています。この考えをベースにすると、技術者だけで優秀なPMを育成するのは難しいと考えます。

稲盛和夫さんのように、経営のプロは異なる業界でも成功します。PMも同様に、成功者の資質を身につけていれば、プロジェクトの特性や技術分野に関わらず、成功できるはずです。

私はそう考えて、今は全く経験のない技術領域のプロジェクトマネジメントに挑戦し、この仮説を証明したいと考えています。

もっと知りたいという方は、弊社代表の飯島が丁寧に解説している動画をぜひご覧になってください。