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プロジェクトマネージャー(PM)に向いている人とは(中編)
プロジェクトマネージャー(PM)に向いている人とは(中編)
前回までのおさらい
プロジェクトマネージャー(PM)の仕事を要素分解すると、以下の通りです。
- 顧客調整
- ベンダー調整
- 社内調整
- プロジェクト管理
- 教育、標準化
PMは技術者の延長か?
これらの業務を遂行するために、PMはスーパーマンである必要はありません。むしろ、高いスキルを持つ人材はボトルネックになりやすく、逆にスキルが低い方が適していることすらあります。
今回は、「実際にPMの素質がある人とは?」について考えてみたいと思います。
まず、大前提を確認しましょう。PMは技術者の延長なのでしょうか?私の答えは、NOです。もう一度、PMの仕事を振り返ってみましょう。
- 顧客調整
- ベンダー調整
- 社内調整
- プロジェクト管理
- 教育、標準化
これらは技術者の仕事でしょうか?もちろん、その分野の技術知識と見識は必要ですが、実際にやるのは「調整」なのです。要するに、「伝える」「聴く」「共感する」仕事です。
PMを育てる企業の現状
PMを育てるためのスキルを磨く仕組みがある企業はどれほどあるのでしょうか?私には大いに疑問です。むしろ、昨日までSEだった人間に、いきなりPMを任命することも少なくありません。
本人に素質があり、PMになるための勉強をしていれば成功の確率は上がるでしょう。しかし、ほとんどのPMは手探り状態で、頼りにするのはPMBOKの概念くらいです。
PMBOKとは?
PMBOKは管理基準であり、実際の関係者の調整の仕方を教えてくれるものではありません。「何」を知ることはできても、「どうやって」がわからないのです。「どうやって」さえ分かれば、何とかなるのですが。
業界全体がこのような状況であるため、「良い見本」も周りに少ないのが実情です。成功するためには成功者から学ぶのが基本中の基本です。優秀なPMを育てるためには、優秀なPMが必要です。しかし、現状では優秀なPMが育つ方が不思議だと思うのは私だけでしょうか?
成功者の共通法則
成功者の共通法則として、人のためになることが成功につながるとされています。成功者がしている習慣には、以下のようなものがあります。
- 成功本を読む
- 「時間」「お金」「人間関係」「健康」を管理する
- 夢、目標を紙に書く
- 人生の意義(幸せの定義)を考える
- 「目的」「原因」「結果」の世界を知る
- 失敗を恐れない
- ポジティブシンキングに徹する
- 周りに感謝する
- 必要な知識を身につけて、行動する
これらの習慣は、PMとして成功する場合にも同じことが当てはまるのではないでしょうか。つまり、プロジェクトを成功に導けるのは、成功者のマインドを持った人だけなのです。
成功の秘訣については、こちらの書評をご参照ください。
結論
だからこそ、技術知識や見識の前に、もっと大切なことがあると私は考えています。これが、「PMは技術者の延長ではない」と私が考える根拠です。
次回は、成功法則に照らし合わせて、どうすればPMとして成功できるか?について考えてみたいと思います。
もっと知りたいという方は、弊社代表の飯島が丁寧に解説している動画をぜひご覧になってください。